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質問
ドラゴンランス伝説でのレイストリンが勝てると予測した時のステータスとその戦術を希望![AD&D 1:371]
回答
レイストリンが神々に挑戦したときのレベルは20です。クリンではL18を超えたら他の世界へ強制出向というルールがあるのですが、例外もいます。神々の重要な手駒と見なされているドラゴン・ハイロードやレイストリンなどです。そして暗黒の女王は危うくその判断ミスを破滅で償わされるところでした。レイストリンがアビス・ダイヴを決め込んだのは、暗黒の女王を倒し、そのポートフォリオを簒奪、新たな神として君臨するためです。冷酷な計算高さで周囲の人々を利用し、裏切り、殺し(元TNの彼も今や立派なCE)、奈落に侵入したレイストリンは、暗黒の女王の仕掛けた様々な罠を回避し、ついに女王直卒の軍団と対峙します。女王の「慈悲深い」降伏勧告(=楽に死なせてやる)を鼻で笑って、戦闘開始。奈落中からかき集められたダーク・クレリック、ダーク・ウィザード、アンデッド、デーモンなどで編成される軍勢は、しかしながらレイストリンの力の前にあえなく壊滅。満身創痍になりながらも勝利を収めたレイストリンは、子飼いの軍団を失ってブチ切れたタキシスに背を向け、奈落から物質世界へのゲートに向けてすたこらサッサ。恐らく5つの頭全てに血がのぼってしまった女王陛下は、神がその全ての力をもって物質世界へ顕現してはならない、という神々のお約束を忘れて追撃あそばせます。
もう少しで実現した未来:
神々のお約束を破って物質世界に現れたタキシスを、レイストリンはホームグラウンドで迎撃します。小説の表現では「今度は彼が自らの軍団を召喚する。天上の神々はレイストリンの呼びかけに応じて、その力を暗黒の女王に振り下ろし、物質世界の地水風火のエレメントは、思いのままに操ることができる。」という書き方です。とにかくレイストリンは勝利して、新たな神となり(シンボルの星座は砂時計・・・)、他の全ての神々を滅ぼして唯一無二の神として君臨します。ところがその過程で世界は完全に崩壊し、全ての生命は失われる。新たな創造を試みようにも世界に元となるものがなく、邪悪な神であるレイストリンには何も作れない。死んだ世界の唯一神。お終い。
現実:
未来に行った兄貴のキャラモンにこの事実を知らされたレイストリンは、奈落からキャラモンを逃がすためその場に留まりタキシスに殺されます。最後の自己犠牲のご褒美といってはなんですが、魂は暗黒の女王に捕まって嬲られ続けられる運命を免れたのでした。お終い。[AD&D
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ちょっと(ネタバレ)補足しますと「もう少しで実現した未来」はレイストリンの思惑を超えて、予定調和で実現し、それはレイストリン自身にも変更不可能でした。それが、何故「現実」に変わったかというとケンダー族のタッスルホフの活躍によるものです。(レイストリンを含めた)神の被造物は時間移動しても歴史をなぞるしかことはできないのですが、(ガルガスの灰色石によって変異発生した)ケンダー/ノーム/ドワーフは神の直接被造物ではないので、直接歴史に干渉し、歴史そのものを変えることができるのです! これが凄い見物なんですよ(笑)。ちなみにこの話を読んだ水野良氏は「この話、まともなキャラクターはタッスルだけじゃないか!」と曰ったそうです。お話の完成度から言ったら、穴抜けの『ドラゴンランス戦記』より『伝説』の方が遥かに高いです。[AD&D
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