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Wizards of the Coast
「高貴なる行いの書」はワイアット(OAやDotFのデザイナー。私は大好き。どっちのサプリも壊れてるから。)以下二名による、広告入れて192ページの本にして、やっぱり成人指定つきのサプリ。まあ、暴力と同時に道徳・価値判断それに似非宗教エッセンスからなっている本なので、餓鬼が自由にふれちゃダメ、というわけだろう。お国柄かな。
一章 善の性質
アライメント論争あるいはパラディン論争に終止符を打つ決定版! 興味深いけどこれに論評を加えることは上記の論争に油を注ぐことにもなりかねないので、今はパス。
二章 異なる規則
選択ルールの数々。チャネリング、追加の特殊コホート表、追加の善神に、除霊のルール、セレスティアルの遊び方や英雄的犠牲、殉教とか、聖人とか慈悲とか喜捨とか清貧とかいろいろ。BoVDの生贄の衝撃にはかなわないけど、一定のゲーム世界への影響がありそうなルールがいろいろ。望んで財産を投げ出したものにはACボーナス、DR、フィート、能力値ボーナス・・・とかいうのはあほくさくてよい。ここまですれば確かに金満冒険者の中でも清貧の価値が生きてくる。それでもモンク以外には無理だけど、モンクが清貧ってのは正しい気がする。
三章 高貴なる装具
悪に効く毒みたいなものとか殺さない武器とか聖遺物とか。特殊なマテコンやマテリアルも。
四章 特技
ピンキリいろいろ。呪文や能力を聖化するのが多い。52種。「あなたのマウントが特技一個でセレスティアルに!」とか、「Wisで殴れる!」とかが楽しいかな。一応どのクラス向けのもある。
五章 威信ある階級
妙な訳だがプレステージクラス。22種。使ってみたい魅力的なのがたくさん。善が嫌いじゃなきゃきっと気に入るのがあると思うよ。バランスについては、高止まり、という感じ。
六章 魔法
ドメイン九種、新マジックアイテムと新呪文。それに、悪のマジックアイテムを救済するルール(これは楽しそう)が書いてある。
七章 神々しき模範
アークフィーンドに対置されるのがセレスティアルパラゴン。彼らの紹介。彼らは神ではない。信仰の対象になるのではなく、定命の者を善や善神のほうを向かせる。直接信者に魔法を与えるのではなく、庇護者として集団・個人に特定の魔法、ドメインを与えるように神格に嘆願する存在だ。……で、エピックレベルになった後、エピックスペルによってそういう連中に成れるんだと。へえ。
八章 怪物
グッドアウトサイダーばっかり。レベル修正も書いてあるし、PCとして使ってみたら?(投げやり)
補遺 天界人紳士録
CR別セレスティアル表。
結論
非常に興味深くはあるサプリ。データも良い。ただ、この本の強いデータのおかげで「善」なんかやらなかった根性悪いPLどもが「善」PCをやるようになってかえって「善」なるものが荒廃する。
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