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Seven tales of Adventures
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ホビージャパン 公式サイト(http://www.hobbyjapan.co.jp/dd/)
2003年8月27日発売/ソフトカバー/90ページ ISBN:4894253070/税込み 3,000円
寸評。微妙なネタバレあり。
1.呪いの魔女
捻ってあるワリにはPCが考える余地が無い。NPCの科白がFEAR臭い。味方は萌えっ娘で、敵は高笑いキャラ。わかりやすすぎ。PCが主体的に謎解きが出来ず、シナリオが進むに従ってDMが全部種明かしする仕組み。とはいえ普通に起承転結があるストーリーで、NPCとの絡みが可能。初心者・コンベ向きのこじんまりとまとまった作品。漏れはコンベでFEARゲーファンに布教する以外の用途では使いたくないけど。
2.化石の森の兄妹
グレイホークらしい設定が付いてはいる。イベント表、ランダム遭遇表付きのシナリオ。ペース配分、盛り上げ方に注意して進めれば悪くないセッションになるかも。でも漏れはランダムイベント表は自分で作る方が楽しいからそのままは遊ばないかな。参考にはなる。
3.溶岩に沈むダンジョン
文字通りのシナリオ。「明日のために」の一行が挿絵に登場。D&Dらしいダンジョンシナリオで、面白そう、と思ったが、なんか信じられないイベントが最後のページに書いてある。…多分文字通りまともに運用したらファイター、クレリック、パラディンが居る場合、絶対クリアできない。漏れの読み間違いでなければ、暴動が起こると思う。それまでは悪くないのに。
4.墓守の娘
無意味極まりないキャラ別導入設定が。
「どのような文献にも記録にも載っていない特殊な」・「一種の呪いなのでリムーブ・ディジーズなどで治療することはできない」病気が登場。どうしろと。扱いに困る。シナリオをクリアしたら病原菌は消えるらしいが。ルール的例外処置ばっかされるとD&Dの良さがなくなるぞ。
ボスはオシュルスに体を乗っ取られた男なんだが、説得すると弱体化するそーな。事実上、説得しないとほぼ勝てないし、説得すると負けるわけ無い。説得しない奴は殆どクリア不能ってこった。
館モノなんだが、入った瞬間、案内役をチャーム・パーソンすれば真相を聞き出せそう。
ルールに基づいて決まったPCが取れる範囲の行動で問題解決を図るD&Dの基本姿勢(だと思う)と、このシナリオがやらせたいことはあからさまに矛盾する。
結論:D&Dでムリにやろうとしなさんな、先生。
5.エキシビジョンの悪夢
なんだか設定といい、遭遇といい、導入・展開といい古いD&Dのノリを思い出させるイカしたダンジョンシナリオ。さすが(たしか)AD&D翻訳者(だったよね?)。キャッスルアンバーよりはまともだし(笑)
6.魔法使いアーロンの塔
WOCのFree Adventureにありそうな出来だと思います(ほめ言葉)。短めだけどきちんと遊べるんでないかい? あと、悪役の設定に笑った。
7.危険水域
アーティファクトが出てきて、Lvの割りに話が大袈裟だけど、物語としても、ゲームとしても十分面白いシナリオ。Dungeon誌に載っててもおかしくない出来。
以上、かなり個人的偏見の入って参考に出来ない独断的寸評ですた。
総合評価:期待してなかった分、得した気分。まあ、予想をさほど外れるもんでもなかったけど。特にあれとか。[シナリオネタバレスレ:52〜54] |