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Wrath & Rage

GreenRoninによるRaces of Renownシリーズ第二作。
A4、80pの$16.95。
参考リンク
 Green Ronin Publishing:http://www.greenronin.com/
 Paradigm Consept:http://www.paradigmconcepts.com/

第1章はOrcとHalfOrcをPCとして使う上でのガイド。
 さりげなくOrcの年齢と加齢効果が追加されてます。典型的OrcとHalfOrc像。基本クラスでのOrc&HalfOrc、通常とは違うオーク種族設定など。関係ないけど、この章に載ってるエルフの首を3つぶらさげたオークのイラスト格好いい! そしてFeyに捕まって、遊ばれてるオークのイラストが可愛い。

第2章はFeat。
 Rageの使用回数を減らして別の効果をえる「Rage Channeling Feat」、オークの主神である一つ目の神のクレリックのみ使えるMetamagic Featの“Eye”系Feat、NPCとして出すモンスターの装備を充実させる「Monster Feat」などの新コンセプトの枠組みが追加。General Featsは戦闘部族っぽく、戦闘時にLeadershipを発揮する感じのFeatや、なんでもごり押す感じのFeatが多い。
・Fullroundでウォークライして、自分のCohortとFollowerのAttackとDamageに+2Moraleボーナスを与える「Battle Shout」。
・飛び道具で、相手の呪文を妨害すると相手のConcentration Checkに-6ペナルティをあたえる「Distracting Shot」。
・DisableDeviceをDex修正のかわりにStr修正を使う「Bigger Hammmer」。それ以外にもオークやゴブリン、バグベアーなど野蛮な種族(Savage Humanoidと表記)のみ取れるFeatとして。
・脳みそに損傷を受けていてInt/Wis/Chaが軒並み下がりまくるかわりMindAffectingが無効になる「BrainDamage」(藁
・臭いで魔法のオーラをかんじとる「Nose for Magic」。
 個人的には、蘇生によるレベルロスがなくなるという「Traveker on the Great Wheel」が気になって仕方ないYO!!

第3章はPrestige Class
 Prestige Classは7つと少なめ。しかも微妙にR指定ぎみ(藁
・Bride of He-Who-Watches:オークの主神の花嫁となった純潔な乙女。敵軍のHeroに一騎討ちを挑めたり、SmiteGoodを得たりとほのかにパラディンっぽい。
・Cutthroat:ハーフオークの中でも人間に近い見た目をもつ者がなれるClass。毒やSneakAttack、情報収集などSpyや暗殺者っぽい。
・Honored Host:R指定候補その1のグロClass。寄生虫の繁殖によって死んだキャラがオークの死の神の意向によって戻ってくる。Lvが上がると体内の寄生虫が程よく繁殖し、卵や幼虫をGrappleによって口移しします(技名:Kiss of Life)。
・Mother of Rage:子供を産めなくなったオークの老女が魔法によってChild of Rageなるものを産む。MotherのLvUpと共にChildも成長。最終的にはGargantuanSizeのFiendishGiantSquid相当のやば気な生物に育ちます。5Lvまで。
・Orc Sapper:オークの穴掘り人。Coverを持つ相手を狙う際にボーナスのはいるSniper能力、Profession(Miner)CheckでBurrowできるTunnel能力をえる。レベルが上がるとBurrowしながらRunできるがCheck失敗するとSubdualDamageをくらう(藁
・Rage Smith:Rage使用回数を1回分永久に失う変わりにItemCreationの前提とXpコストを無視してアイテム作成できる。5Lvまで。
・Soul Gorger:R指定候補その2のグロClass。敵の死体の一部を食すことで相手の能力を得たり、自分の能力を強化したりする。5Lvまで。
 全Classにサンプルキャラがついているあたりが心憎いYO!!

第4章はCreature
 オークのお仲間やMountが紹介されている。Orcの呪いのようなものが伝染して変質してしまったAnathemaCreatureのテンプレート。人間以外のCreatureとのHalfOrcテンプレート。AnimalやBeast果てはDragonなどが寄生虫の感染によって狂暴化してMindlessになるRabidCreatureテンプレートなどなど。なんとなくOrcが嫌われる理由が分かる気がするページですYO!!

第5章はオークの神々
 2体系のオークの神々と神話が紹介されている。内容は読むのが大変なので割愛するYO!!

第6章は呪文
 Adeptに5種類、Clericに10種類、Sorcerer&Wizardに8種類の呪文が追加。8種類のCrecic用のDomainが追加されている。さすがに「Bestow Greater Curse」や「Mass Curse」などCurse系呪文やStinking CloudのRay版「Stinking Bolt」など、いやがらせ呪文が多いYO!!

第7章は装備
 6種類のExoticWeaponが追加。Gauntletや手首につけFreeActionで発射できる「Crossbow,Strap」、ただしダメージは1D2。40lbも重さがありSTR18以上ないとペナルティがはいる「Axe,Battering」など。7種類のSpecial&SuperiorItemが追加。HPが0以下になっても動けるがSTR関係以外のSkillCheckに自動失敗する「CombatDrug」など。MagicItemに追加するSpecialAbiltyはかなり沢山追加されている。SpecificMagicItemも沢山。そしてSiegeEngines。小柄なOrcに大量のAlcemistFire等を持たせて飛ばす「RuntGlider」にお約束の「Juggernaut」など10種類ほど追加されている。変わった武器やSiegeEngineが多いわりにイラストが少なめなのが残念だYO!!

最後に付録としてOrcの典型的NPCの表が乗っている。

総論としては「Savage」。
 『オークは長い間ファンタジーゲーマーのサンドバックだった。しかしそれはもうこれまでだ!!』という煽り文句通り、前作「Hammer&Helm」のドワーフらしい堅実さとはガラッと変わって、オーク特有のアグレッシブさと野蛮さとバカさ加減にあふれる一品にしあがっておりますYO!! しかもそんな野蛮さあふれる中にも「オークは敵キャラ」という世間一般のスタンスもしっかり忘れず、サンプルキャラやNPC表などDM用のサポートを忘れない痒い所に手が届いている良作ですYO!!

 なお本作は「PradigmConsept」社から発売予定のエルフ本「Eldest Sons: The Essential Guide to Elves」と対になる本(表紙の絵を合わせるとつながるようになっている)。[D&D 5:277-279]

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